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最近は教育に関してよく考え事をするようになりました。

どんな職種の人も

「なんでこれが出来ないんだろう。」

「やれば出来るのになぜやらないんだろう。」

と部下や後輩に考える人も多いと思います。

私もそうです。

ただその原因は自分にある。

すべてとは言いませんが、教え方も悪い。

イライラしたり、ピリピリしたり、自分の考えた理想の物事が思い通りにいかないと

必ずそんな気持ちになると思います。

何か怪しいものでもこの後売りつけられそうな書き出しですが・・・。汗

最終目標はブレずにしかと設定して、

それに向かって様々な角度からアプローチをかけること。

その柔軟性と発想と時にそのユニークさも必要になると思います。

最近は子どもの指導でよくその事を考えます。

子どもも大人もそれぞれのペースがあって、

それぞれの考え方やバイオリズムがあって、

性格も違うし、伸びしろももちろん違います。

内から出る感情は作られた表現とは全く違って、

寄せることは出来ても敵わないものだと思っています。

無心になってただそのことに一生懸命になれば、

自然ににじみ出てくるものだと思いますし、

無理強いをすることも無いと思います。

先に出た子どもへの教育と指導ですが、

ここで大事なのがまず自分と向き合うことです。

禅の言葉に

「回向返照」(えこうへんしょう)

という言葉があります。

どうしても

「相手がどう思っているか」

は人である以上無意識に気になることだと思います。

その結果自分がどう動きたかったか、どう伝えたかったかという

根本が大きく変化してしまうことも考えられます。

外への意識を少し自分に向けることで冷静に自分が見え、

目的を思い出し、そこへのプロセスを導き出せるようになります。

人が集中できる時間は限られていて、

そこに大きなレベルアップの階段が隠されています。

そのゾーンに引き込み、階段の先に何があるのかを示す。

ただ登り方までは自分で考えてもらう。

おんぶに抱っこして階段を登ることも出来ますが、

それでは何の意味もありません。

自然に出来るような道筋を指導者が指し示しさえすれば、

子どもは嬉々と大人が思う以上のスピードで駆け上がっていく。

指導ですべてを型にはめて(これも大事ですが)、

同じ一括りにしてしまうことはきっと出来ます。

子ども達は可能性の塊です。

私も小さい子どもの親ですが、何か成長を感じるたびに

自分の無力さを感じたり、驚かされたりしています。

決してワガママだけを聞き入れるのではなくて、

そこに可能性も眠っているはずです。

教える立場はその小さいサインを見逃してはいけません。

もう2度とそのサインは出ないかもしれません。

多方向からのアプローチですが、最近身近にこんなことがありました。

今まで通っていたお稽古事を風邪で2週お休みした子がいました。

2週休んで再びお稽古へ。

しかしそれまでは楽しくやっていたはずのその子が、

たった2週休んだだけで急に疎外感のようなものを感じてしまい、

その翌週そのお稽古場前までは来たものの、

そのお稽古場に大泣きして入ることが出来ませんでした。

母親はどうしてよいか分からずに

「なぜ嫌なのか」

という問いをかけその子は

「出来ないから」「うまくやれないから」

と答えました。

母親は

「大丈夫だから今度は頑張ろう」

と言いました。

またその翌週、朝から子どもは

「頭が痛い」「お腹が痛い」「今日お稽古行かなくてもいい?」

と言い、前回同様稽古場の前までは連れ出したものの大泣き。

母親は

「子どもも嫌だと言っているし、私も辛いから辞めさせようか・・・」

と考えました。

父親は違う角度からお稽古をさせる方法を考えました。

まずその子が大好きな場所、お風呂に入りリラックスした環境で

話を聞くことから始めました。

まずは母親と同じように

父「お稽古どう?明日頑張れる?」

子「んー。わからない。」

何かを感じ取った父親はまた違う角度から尋ねました。

父「幼稚園のお友達はそのお稽古にはいるの?」

子「いない」

父「幼稚園のお友達ってだれがいたっけ?名前教えて。」

子「〇〇ちゃんとー△△くんとー、☆組の◇◇ちゃんとー・・・」

子はスラスラとフルネームでたくさんの子どもの名前を読み上げます。

この子はお友達のフルネームを覚えるのがとても早く、ほぼ正確なのです。

父「たくさんいるんだねー。」

子「だってみんなだいすきだもん」

父「じゃあそのお稽古場にいるお友達の名前誰か言える?」

子「いつもおはなしはするけどなまえはしらない」

父「じゃあ明日お稽古場いったらお名前きいてごらん。

でもまず自分の名前から言うんだよ。

その後にお名前教えてって言ってごらん。

じゃあ練習ー!はい。」

子「私の名前は〇〇です。お名前わからないからおしえてください」

父「上手ー!!

いいこと思いついた!これからお稽古行くたびにお友達の名前聞いて来て、

パパとママに教えてよー。

パパとママは〇〇がお友達沢山出来るのすごく嬉しいんだー!」

子「そしたらどんどんおともだちできるねー!ひゃくにんできるかなー!!」

その会話をした翌日越えられなかった稽古場の入り口をすんなり入り、

とても楽しそうにお稽古をして、父親に電話がかかってきました。

子「お話したお友達は☆☆ちゃんと★★ちゃんだよー!!」

その子はお稽古の入り口の壁を通っただけでなく、

上手く出来なかったことも出来るようになり、

約束通りお友達の名前を聞くことに成功しました。

しかも1人ずつのはずが2人も。

その後そのお稽古に行くのが楽しみになったことは言うまでもありません。

目標を「楽しくお稽古に通えて、かつ楽しみを作る」に設定した結果。

子どもは気移りが激しくそれをただのワガママにとらえてしまうのも

(もちろんその場合もありますが)だいたいは大人の都合です。

発想の転換や柔軟性でピンチはチャンスにもなります。

持続継続するのは大人にも負荷がかかるかもしれませんが、

ふと気が付いたときに立ち止まってプロセスを考えてみてはいかがでしょう。

< br>と長々と自分に言い聞かせる午前3時半。

さてもう一仕事して寝よう!

皆さん年末もご多忙かと思いますが、くれぐれもご自愛ください。

和楽器集団「鳳雛」

兒玉 文朋

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