☆10年越しの言葉☆
第90回全国高校野球選手権が決勝を迎える。
自分たちが80回だったのであれから10年。
10年経った今、ふと思い出したことがある。
高校時代、野球部の1つ下の後輩に
「最近バット振ってもよく分からないんです。」
と言われたことがある。
その後輩は背も大きくて長打が狙えるバッターだった。
自分はその時こう返した。
「考えすぎながらやってもドツボにはまるから1回リセットして気持ちを切り替えたらどうか」
と言った。
その様子を遠くから見ていた監督さんに、その選手と何を話したかを尋ねられ、顛末を話した。
監督さんはこうおっしゃった。
「そんな時はガムシャラになって振り続けるんだ。そうすることで何か掴むことがある。」
自分はその言葉を聞いてなんとも言えない気持ちになった。
というより驚くほど素直に「あぁそうか・・。」と思った。
その選手にとって自分は間違ったことを言った気がしたからだ。
人によって物事の捉え方が様々なことは当たり前で、プラスにとるのもマイナスにとるのも
最後は人次第。
携帯のメールでは気持ちがうまく伝わらないということがあるように。
もちろん1語1語を考えて考えてひたすら考えてしゃべる。なんて出来るはずが無い。
問われて何も考えず返した一言が最も相手にとっていい言葉。
そんな人になれたらと思う。
人にはその時その時で感情や背景があるのだから難しいことだと思う。
監督さんによく言われた言葉がもう1つある。
「当たり前のことを当たり前にしろ。」
当たり前のことを当たり前にしていなかったからよく言われていたのかと思うと今でも恥ずかしく
なるが、今思えば監督さんのおっしゃっていたことは野球以外の全てに通じている。
・・・と勝手に思っている今日この頃です。
ふと思い返したやりとりに妙に心を揺り動かされています。
鳳雛
児玉 文朋
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